進化したガン免疫療法

がんの初期症状・検査・検診方法・がん治療・ガン難民コーディネーター・専門病院等の情報

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文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
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海外のがん関連最新情報をお届けです。2009年5月 高齢の早期乳がんについて



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
◆高齢の早期乳癌女性には標準化学療法が最も有効とのこと
[ダナファーバー癌研究所 2009年5月]

ダナファーバー癌研究所の研究者らとの共同研究によると、高齢の早期乳癌女性の外科手術後は、
標準化学療法が経口剤カペシタビンより有効であるとのこと。

試験責任医師らは、患者633人対象の臨床試験の結果、試験開始後2年半の時点で、カペシタビンを
服用した女性は、標準化学療法を受けた女性と比較し、再発または死亡の確率が2倍であったことを発見している。

(詳しくはリンク先をご覧ください)
http://www.cancerit.jp
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[ 2009/06/23 18:01 ] technical term | TB(0) | CM(4)

ガンを消滅させた父の奇跡を本にしました。



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
タイトルの「ガンを消滅させた父の奇跡を本にしました。」とは

末期ガンなのにステーキを食べ、苦しまずに逝った父~中西医結合医療の可能性を信じて
(講談社)著者:黒岩祐治
黒岩祐治さんプロフィール→http://www.fujitv.co.jp/caster/kuroiwa/

という長いタイトルの本のご紹介文です。
著者はリンクURLをご覧頂ければ皆様ご存知のあの方です。

肝臓ガン12センチ、腫瘍マーカーが5200(正常値は40以下)という絶望的な状況(末期ガン)から、奇跡的に回復し、「ガンは完治しました」とドクターに言わしめるまでに至った経過とあわせて、現在の保険医療制度の問題やがん患者としての取り組むべき姿勢など、闘病記とあわせて克明に報告され、示唆に富んだ内容です。

「中西医結合医療(漢方と西洋医学を併せた新しい医療)」や「奇跡」体験をジャーナリストとして俯瞰し、みずからのナマの体験を経由して記録されている点は注目に値するかと思います。
ご縁がありましたら。

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[ 2009/05/19 10:25 ] その他 | トラックバック(-) | コメント(-)

セカンドオピニオンとインフォームドコンセント



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
がんの治療において注目されているのが
セカンドオピニオンと
インフォームドコンセント。

大まかにはセカンドオピニオンは他の医療機関の意見で、
インフォームドコンセントは治療方針の説明と同意です。

患者にとって最も適切かつ有効な治療方法を見つけ、かつ
効果を最大限に高めるのにこの2点はかかせないと思います。


セカンドオピニオンは
現在の主治医や担当医の医療行為に対し、別な医師からの意見を聞く
ことで現在の医療行為が適切かどうかを検証することです。
(セカンドオピニオンを求め、主治医に診療情報提供書を作成してもらって
他の病院でセカンドオピニオン外来(自費診療)を受診するケースは、
健康保険給付の対象とはならず、全額自己負担となることに注意。
これは「医療行為」ではなく、セカンドオピニオンが「相談」と解釈
されることに起因するらしい。なお保険医療機関を受診し保険証を提示して、
患者が一般外来での保険診療を希望する場合は、保険診療の取扱いとなる。)

インフォームドコンセントは
一般に普及していると考えられているが、
ただの事前説明に留まり、患者が果たして納得して同意しているのかどうかは
疑問が残るところだと思います。
現実的に、納得して同意するレベルを医者に求めたら、いつまでたっても
自分の診療の順番は回ってこないというパラドクスに陥りそうです。
従って、十分な同意を得るためには自らが情報を収集し、判断材料を吸収
していくことが唯一それを可能にするのではないでしょうか。

セカンドオピニオンやインフォームドコンセントとがんの関係は
外科手術や抗がん剤の副作用などの直接的影響をイメージさせます。

具体的には、
本当に外科手術が必要かどうかのセカンドオピニオンや副作用について
事後のトラブルを回避するためのインフォームドコンセントといった
イメージです。

しかし、それら直接的な影響のほかにも、
間接的に患者を助けることになるケースがあると私は思っています。


間接的影響は担当医に「全てを委ねる」という依存関係から脱して、
より適した治療法を患者自身が自分自身で考えるという主体性の確立に
影響を及ぼすということです。
身体に関わる精神の影響についてはあらためて論じるまでもないでしょ
う。

現状を認識し、正確な知識を持ち、自分自身で対処方法を決定して
いくことで、結果的に免疫力を高め、がんに打ち勝っていく様子が
つづられている書籍などは多い。

いわゆる「信じる力」ということになるのかもしれない。

実際に患者の立場にたって考えてみると、治療途中でいろいろな
民間療法や治療方法の知識が入ってくる。本人はもちろん、周囲も
いろいろな情報を持ってきてくれる。

それらの情報の信憑性をちいち判断しなくてはならず、また特に
漢方などはその効果が客観的に証明されていないものもある。
実際には右往左往してしまうのが人間の性であり、隣の芝生は
青く見えるもので、他の方が高価な民間医療を行っているという
情報が入ればそれにすがりたくなるのもまた人情であると思う。

結果的に本人も周囲も混乱してしまうことにもなりかねない。

このような精神衛生上、あるいは金銭的にも不利益をこうむるような
状況に対し直接的にも間接的にも
セカンドオピニオンとインフォームドコンセントは重要な役割を
果たすと思います。

首尾一貫した医療方針が示され、それに向かって関係者全員が
心をひとつにする。
忙しい毎日で忘れがちなこのことこそまずは治療の一歩ではないだろうか。
[ 2009/05/06 15:26 ] その他 | TB(0) | CM(0)

がん専門のスーパードクター及び医療の紹介



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
TV番組のキミハブレイクで世界のスーパードクターの特集をしていました。
がんに関わる専門医の特集で大変興味深いものでした。

がん治療も日々進化しており、従来長い治療期間が必要だったもの、
体に大きく負担がかかる治療方法、
以前は保険適用でなかった治療法法も紹介されています。

以下にいくつかメモしたものを含めてご紹介します。

福島孝徳先生 脳腫瘍/鍵穴手術
 アメリカ在住で日本にはあまり滞在していないが、帰国した際には多くの脳腫瘍の手術を請け負追っているそう。TVで紹介されていたのは、脳の約半分が腫瘍に冒されている患者だった。通常であれば手術後は当然後遺症が懸念させる状態であった。"キーホールオペレーション"と呼ばれる非常に繊細さが要求される手術法を用い、延べ2万人以上の脳腫瘍患者を救ってきた天才脳外科医との紹介であった。今回は女性患者の脳を蝕む直径6cmの巨大脳腫瘍の手術が紹介されていた。
    
泉並木先生 肝臓がん/ラジオ波焼灼術
 症例数は1150例以上のラジオ波灼術のスペシャリスト。ラジオ波灼術とは、がん細胞に細い針を刺して、100℃の熱で焼き切る手術方法。身体的負担を軽減する。尚、ラジオ波治療は3年ほど前までは保険適用ではなかったが現在では保険適用となっている。


工藤進英先生 大腸がん/内視鏡的粘膜切除術
 神の目を持つ外科医と呼ばれる。これまでに13万件もの大腸内視鏡検査を実施しているそう。内視鏡手術のスペシャリスト。TVでは通常は外科手術が必要な大腸がんの手術を内視鏡手術で行っていた様子が放映されていた。外科手術と比較し、当然身体への負担が少なく、早期発見であればほぼ感知する可能性が高い大腸がんの手術に対し、高齢者の身体的負担を減らし、尚且つ、実際の手術は保険適用がなされ2万円程度に収まっている。

不和信和 放射線治療医/陽子線治療
 南東北がん陽子線治療センターの大型治療器具と併せて紹介されている。陽子線治療は一般のX線治療と異なり、部位へのピンポイントの治療を可能とし、X線治療のように他の部位に影響を与えることなくガンを消滅させることができる最先端の手術方法。器具も非常に大型のものになる。身体への負担は大きく軽減されるが、未だ保険適用とはならず、TVでは治療に対してのあるケースの費用は約300万円と放映されている。


[ 2009/04/28 21:12 ] technical term | TB(0) | CM(0)

免疫療法の概要



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
幼児期にポリオ、ジフテリアあるいは破傷風等のワクチンを接種を受けたり、インフルエンザが流行する前に予防接種を受けたりします。
これは、人為的に弱毒化した細菌やウイルス等の病原体をあらかじめ接種することにより、たとえ病原体が侵入しても病気にかからなかったり、たとえその病気にかかっても軽くすませるためです。
また、おたふくかぜ、風疹、はしか等のように、一度かかるともう二度とかからない病気もあります。
このように、生体には病気になるのを防いだり、一度かかった病気になりにくくする仕組みがあります。

この仕組みを「免疫」と呼びます。

体を構成する細胞にはさまざまなものがありますが、免疫を担当しているのはリンパ球、マクロファージ、好中球等の細胞です。リンパ球は、B細胞とT細胞に大別されます。
B細胞は抗原※注1に対して特異的に結合することのできる抗体(免疫グロブリン)を産生します。もう一方のT細胞には、さらに大別して2種類が存在します。

1つは、ウイルスに感染した細胞やがん細胞を殺傷する能力を持っている細胞傷害性(またはキラー)T細胞です。

もう1つは、種々のサイトカイン※注2を産生してB細胞の抗体産生を活性化したり、他のT細胞を活性化させる働きを持つヘルパーT細胞です。その他、ナチュラルキラー(Natural Killer:NK)細胞はウイルス感染細胞や、がん細胞を殺傷する働きがあります。マクロファージは細菌などの異物を貪食(どんしょく)し、殺菌したりする作用があります。好中球もマクロファージと同様に細菌を貪食し、殺菌する作用を持っています。このように多くの種類の細胞が、免疫現象にかかわっています。
※注1―免疫現象を起こさせる物質:病原体の成分やタンパク質等
※注2―免疫担当細胞がつくる物質:免疫反応を調節したり、免疫担当細胞を活性化あるいは増加させる
(中略)
免疫療法とは、免疫担当細胞サイトカイン抗体等を活性化する物質を用いて免疫機能を目的の方向に導く治療法です。がんの治療では、現在広く行われている外科療法、化学療法、放射線療法に続き、免疫療法が第4の治療法として期待されています。
(中略)
一方、宿主(患者さん)の免疫が、病原体と同じようにがん細胞を特異的に認識し、排除することができるのかどうかは不明でした。しかし1991年に、がん細胞に特異的な抗原が存在することが明らかになりました。それ以降、数十個のがん特異的抗原が同定されました。これらの発見により、がん細胞も病原体と同様に、宿主(患者さん)の免疫によって排除されることが明らかになってきました。これらの研究成果をもとにして、がんのワクチン療法や樹状細胞を用いた細胞療法が試みられるようになってきました。

各療法については「ワクチン療法」「細胞免疫療法」「樹状細胞療法)」をご参照ください。
(中略)
この他に、免疫担当細胞を活性化したり、それ自身でがん細胞を殺す作用のあるサイトカインを用いた治療法(サイトカイン療法)や、B細胞が産生する抗体を用いた治療法(抗体療法)、免疫力を賦活(ふかつ)するような薬物を用いた治療法(BRM療法)等が行われています。
各治療法については「サイトカイン療法」、「BRM療法」、「抗体療法」をご参照ください。(中略) 「国立がんセンターがん対策情報センター(更新日:2004年12月02日)出展」

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[ 2009/03/08 09:56 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

病院で死ぬということ



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
「病院で死ぬということ」 山崎章郎著
  
聖ヨハネ桜町病院ホスピスケア研究所長の山崎章郎医師は、
日本ホスピス緩和ケア協会での活動もされており、
尊厳死に関わる講演やホスピスに関わる著書を多く出版されています。

日本人の3人に1人は、癌によって亡くなるといいます。
そして、その90%以上が病院でなくなります。
 
 「病院で死ぬということ」
 「癌で死ぬということ」

は家族や、親戚の事象だけでなく、
自らの死に様として誰であっても十分考えられる可能性です。
 
山崎章郎医師は、この本の中で、10人の患者さんの死を記しています。
山崎章郎医師が、医師という立場で、病院という環境で
遭遇することになった末期がん患者10人の、それぞれの生き様であり、死に方です。

末期癌に侵された患者が、それぞれの思いで病院で死んでゆきます。
若くして末期がんを宣告され、残された時間を懸命に生き抜く方。
壮絶な嘆きの中で死を迎えていく方。
 
それぞれの10人の方の亡くなるまでのストーリーと、
山崎章郎医師のホスピスとしてのあり方の表現です。
 
死と向き合い、励まし、励まされ、限られた時間の中で、
日常を大切に生を豊かに全うしてゆく方。
 
苦しみ抜いて壮絶な最後を迎える方。
生と死はそれぞれです。
  
末期がんを宣告されたとき、本人は相当な衝撃を受けると思いますが、
一方で家族の思いも切実です。
その思いは、終末期医療に対する病院のあり方や、医師の考え方によっても
大きく影響を受け、その後の残された時間に影響を与えます。

山崎医師は現在、残された遺族のケアにも取り組んでおられます。


人はいずれ誰しも死んでいきますが、
最後をどのように迎えたいかはその方の選択に委ねられます。

病院で死ぬということ
山崎章郎 文藝春秋 1996年05月発売 文庫  505円





19歳の君へ
日野原重明 /山崎章郎 2008年08月 春秋社
(いのちとは何か・・・)

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[ 2009/02/28 21:32 ] BOOK | TB(0) | CM(0)

「藤野邦夫氏のデタラメを徹底批判する」



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
反論のコメントを頂きましたので、ここで掲載させていただきます。

「報道ステーション」の藤野邦夫さんのがん難民コーディネーターとしての特集については、報道直後から批判、反論も寄せられているようです。どちらに傾くのではなく、あくまでそれは選択であり、個人の意思によって選ばれるべき道です。一方で現実的には情報の量や質、生々しい話では預金や生活環境等の限られた条件の中で、その選択は限定的である(更に緊急であり重要である)のも事実です。その限定的である選択の余地が(報道等によって)広がるのは好ましいことだと思います。しかしながら、仮に情報自体がいたずらに歪曲されたり、善悪や、全体像の良し悪し(イメージ)が妄信を植え付け、そこへ漬け込もうとすれば、新たな「余地」も生まれてきます。それは悪なのかもしれません。今回のコメントも非常に参考になると考え、ここでご紹介させていただきます。

以下、コメント通りです。

「良くお読み下さい 臨床医のひとり言

<報道ステーションで取り上げられた
 ”がん難民コーディネーターなるもの”
 藤野邦夫氏のデタラメを徹底批判する>

2009年1月22日にテレビ朝日のニュース番組で、”がん難民コーディネーター”なるものが (ちなみにこういう国家資格はありません。あくまでも自称。)取り上げられ、期待半分不安半分で見ました。

結果はこれから記すように大変がっかり、いや怒りさえおぼえさせられる内容でした。
自称であろうとなかろうと”がん難民コーディネーター”が本当にがん患者さんのためになるものなら、 これほど歓迎する話はありません。
しかしこの番組や彼を取り上げた雑誌等を見る限り、藤野氏はデタラメを信じさせるような怪しげな医者と結託して、 がん患者により良い治療から目を背けさせているように思えます。

まず藤野氏に問いたい。


(質問1)
ホメオパシー治療が本当にがん患者に必要な医療であると考える根拠はなにか?
がん患者の延命・症状緩和に効果が認められたという論文は1つでもあるのか?

もちろんそれは世界的に評価が高い(インパクトファクターが高い)論文に限定されます。 (あなたのお仲間の医者たちがつるんでいる例の研究会の論文では駄目です。)
ちなみに私のほうはホメオパシーを受けた患者の治療成績がプラセボを処方された患者の成績と変わらないという 論文を証拠として提出できます。
→(Lancet, 366(9487) 726-732, 2005)

(質問2)
あなたの言うような免疫力を高める治療をして「医者から余命3ヵ月以内と診断されても 10年以上生きているがん患者さんが数万人以上いる」というのは事実なのか? それが事実なら証拠を示して欲しい。

もしそれが翻訳された本の内容だとしても、翻訳者である藤野氏の責任において、その本の著者に 事実かどうか証拠を提出するよう求めるべきです。
またご自分の経験からでも、あなたの言うとおりに免疫力を高める治療をして10年以上生存している人が いるのなら、具体的に何名で、そうした治療法を行った人のうちどれ位の確率で生存に成功したか、 データを提出するべきでしょう。

(質問3)
あなたのお仲間のお医者さんは番組で 「理論的なエビデンスがないものはいっぱいあります。(中略)西洋医学も中国医学もホメオパシーと 一緒に考えていけばいいわけですよ。」などと話していたが、藤野氏も同じ考えと捉えてよろしいか?

エビデンスがあり効果が確かめられている西洋治療法と、何も効果が立証されず科学的な理論もない ホメオパシーがなぜ同じ次元で評価されるのですか?理由を教えてください。
上記のような考えをお持ちできちんとした理由も示せないならば、あなたは理論や効果が確かめられている 治療法の論文や学会の報告を読んだ事もなく、勝手に自分の理論を組み立ててがん患者に押し付けている 詐欺師の類と疑われても仕方がないのではないでしょうか。


日本のがん治療の問題点は確かにあります。


(問題点1)
まだ使用していない薬があるにもかかわらず「もう治療法はない」と言う がん専門病院の医師たちが存在する。

(問題点2)
その患者患者で治療の副作用、効き方が千差万別であるのに、標準治療法に固執し、 同じパターンでしか治療できないマニュアル医師が、がん専門病院に多い。

(問題点3)
病院、医局の方針等でがん患者に対して最適な治療法を行えないことがしばしばある。
既に優位性が確かめられている治療法ではなく、医局の方針どおりの治療法に固執する例は少なくない。

(問題点4)
多臓器がんや高齢者、心臓・肝臓・腎臓などの機能低下例、珍しい組織のがんなどの例では、 がん拠点病院や大学病院などでも途端に治療法が分からない機能不全に陥る事が少なくない。


だからこそ、がん難民化を防止するには他人任せではいけないのです。 これは厚生労働省やがん拠点病院だけの責任ではありません。
がん難民化は、藤野氏の言うような免疫療法に逃げ込む事で防げるようなものではありません。
何度もこのサイト(注1)で主張していますが、がん患者一人ひとりが自分の病気のことを良く勉強し、 自分の社会的条件にあう治療法を選択することで、初めてがん難民にならずに済むのです。

日本のがん治療のあり方を批判し、独特の闘い方をしている医師もいます。
彼らの言うことをすべて肯定するわけではありませんが、例えば少量休眠療法や超少量休眠療法と称して がん治療を行う医師もいます。またがん専門医から見捨てられたがん患者に生きがいを持たせることで、 がんと闘う気力を呼び起こし再びがんに立ち向かえるよう導く方法を取る医師もいます。
しかし「がんと闘うのはがん患者の免疫」という藤野氏の主張に何ら根拠はありません。
免疫力を低下させないようにがん治療を行うことと、免疫力を上げる治療でがんと闘うことは 全く別問題です。

免疫力を上げることでがんを治療するのではなく、患者のQOLを向上させるというなら 可能性があるでしょう。このことは否定しません。
従い、抗がん剤治療で免疫力が低下したがん患者に対して免疫力を上げる治療を併用する事は肯定できるとしても 「免疫力を上げる治療が、がんに効果がある」というのはありえません。

藤野氏のデタラメは、知識と判断力がない人でも入り込みやすいように「免疫力でがんは治る」と思わせ、 決して「がん患者のQOLを上げるために免疫治療を行いましょう」とは言わないことです。
彼のしていることは、がん患者が飛びつきやすい「治る」という言葉を多用する、似非療法を 唱える詐欺師たちとまるで同じように見えるのです。 (少し前までの健康食品の宣伝、バイブル本を思い出してください)
さらにマスコミが大好きな「無料の相談」という言葉で信用を得ようとするところも、まさに 健康食品や免疫療法などの勉強会への参加を無料にしたり、最初の1ヵ月分を無料にする悪徳業者の姿とだぶります。
これではとても信用できません。

藤野氏の最大の罪は、がん難民に対してホメオパシー治療を薦めている事ではありません。 愚かな選択とは言え、そうした治療法を選んでしまったのはあくまでもその患者の自己判断、自己責任だからです。
一番の問題は、がん難民の置かれている現状、問題点、解決策から意図的に目をそらさせ、 問題点を拡散させ、解決から遠ざけていることです。
失礼ながら藤野氏の肩書きは”がん難民コーディネーター”ではなく”がん難民生産コーディネーター”や ”がん難民目くらましコーディネーター”とするのが妥当でしょう。

では当の藤野氏の考えはともかく、彼を取り上げ”がん難民コーディネーター”とまで持ち上げて 世間にアピールした人たちの本当の狙いはどこにあるのでしょうか? つまり今回のような番組が制作されて本当に喜んでいるのは誰でしょうか?
言うまでもなく、自由診療の免疫療法や統合医療、そして民間療法や健康食品へ がん難民を誘導したい人たちです。

彼らが一番妨害したいのは、がん拠点病院の標準治療以外にも西洋医学的な治療法が残されていることを、 そしてそれがきちんとエビデンスがあり世界的に認められている治療法であることを、 がん難民に堂々と示している医師でしょう。

非常に批判的な文章となりましたが、私は藤野氏個人はそれほど悪人と思えないし、思いたくもありません。 彼はあくまでもがん難民に正しい解決策を教えたくない勢力に、その善意を利用されているだけなのだろうと思います。 お仲間のお医者さんもめくらましの役を主導的に演じていますが所詮は小物です。


(藤野氏及び藤野氏を取り上げたマスコミへの提案)

ご自分の主張にもし自信があるなら、そしてこれからも同様の活動を継続されるなら、 是非私と対談をしていただけるようこの場を借りて申し込みます。
ご自分の活動に信念と誇りがあるなら、またここに書かれた内容に誤解があると言うのなら、 是非討論させていただきたいと思います。 」

ここまで。

注1「http://2nd-opinion.jp/」←リンク先
[ 2009/02/19 21:48 ] その他 | TB(0) | CM(0)

がん難民コーディネーター~かくして患者たちは生還した



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
「がん難民コーディネーター ~かくして患者たちは生還した」
(小学館101新書、2008/12/1、藤野 邦夫¥735)

「がん難民」(「医師の治療説明に不満足、または納得できる治療方針を選択できなかった患者」~日本医療政策機構。「適切な治療を受ける病院が見つからない患者のこと。 特に、再発後や終末期にそうした状態になる患者のことを指すことが多い」~日経メディカル)。
日本医療政策機構はがん難民約68万人と推計しました(2006年12月)。その割合は国内約130万人のがん患者のなんと約53%に達しています。
そのようながん患者から寄せられる相談などに無償で応え、治療法や専門病院の紹介を行なっているのが「がん難民コーディネーター」である藤野さんです。

がん難民の多くは「もう打つ手がありません」と保険医療や担当医によるケアの限界を告げられます。テレビでの報道を拝見し「そこから(本当の治療が)始まるんです。」とガン患者ににこやかに、朗らかに、明るく、かつ真摯に向き合う姿が脳裏に焼きついています。



著者略歴 ・プロフィール(「BOOK著者紹介情報」より引用させていただきました)
藤野 邦夫
1935年、石川県生まれ。早稲田大学文学部卒、同大学院中退。出版社勤務後、東京大学等の講師を歴任し、現在は翻訳家として活動。近年は「がん難民コーディネーター」として200人以上の患者の相談を受けてきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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[ 2009/02/19 21:47 ] BOOK | トラックバック(-) | コメント(-)

ホメオパシー 藤野邦夫さん



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
藤野邦夫さんがテレビ朝日報道ステーション(*ニュースステーション)で特集されました。ガン難民コーディネーターとしての非常すべき活動です。

ホメオパシーー療法(免疫療法)やブラキセラピーという治療法も紹介されています。詳しくは、報道ステーション(*ニュースステーション)の動画をご覧ください。

ホメオパシーとは「免疫療法」の他、「同種療法」や「類似療法」とも訳され、「自然療法」であり、「日本では科学的に立証されていない」がしかし「効果が認められている国々もある(ドイツ、南アフリカ、インドなど)」療法のようです。(間違っていないとは思いますが、ニュアンス等に問題がある可能性があります。定義ではありませんので)

たとえば、体が発熱した時に西洋医学であれば熱を抑えたり、症状を押さえようと対処するのに対して、ホメオパシーは同種(このケースでは熱)の症状と同じ作用を起こすものを用いて、症状を共鳴させ、更に熱を出させて自己治癒力(免疫力)を活発にし、その治癒力で治療するようです。
ホメオパシー療法とは、いわば西洋医学と全く正反対のベクトルで病原にアプローチします。

尚、報道ステーションのがん難民コーディネーター(藤野邦夫さん)特集の動画の中で、帯津三敬病院で採用された治療法のひとつがこのホメオパシーです。詳しくは動画をご覧下さい。

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[ 2009/02/19 21:46 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

藤野邦夫さん動画@報道ステーション



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
「がん難民コーディネーター」について興味を持った方もいらっしゃるかと思います。

がん難民コーディネーターとはどんな方なのでしょう?
ホメオパシー療法ブラキセラピーとは?
藤野邦夫さんの活動は?
経費や費用は?
など疑問を抱いた方もいらっしゃったかもしれません。。。

報道ステーションの公式ホームページで本日現在、がん難民コーディネーター藤野邦夫さんに関わる特集について動画配信を行っています。
放送後、藤野邦夫さんに多くの反響が寄せられているようで現在は連絡先等は表記されておりません。 ~連絡先の情報についてはこちら~

報道ステーション 2009年1月22日(木)放送
「見放された患者と共に闘う~がん難民コーディネーター~」
photo.jpg
こちらをクリックして下さい。
【医師の治療説明に不満足か、納得できる治療方針を選べなかった、いわゆる「がん難民」と呼ばれる人たちは、全国に数多くいる。そうした人々の相談に耳を傾け、悩みや不安解消に努めている人物がいる。本職は海外の医療関係書の翻訳。自らがんを患った際に最新治療を受けようとしたが、専門の泌尿器科医たちはその名前すら知らなかった。それ以来、日本のがん治療に疑問を抱き、患者に様々な治療法の提案を始めたという。“がん難民コーディネーター”の活動に密着した。】

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[ 2009/02/19 21:45 ] その他 | TB(0) | CM(0)

粒子線治療とは



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
下のテキストが参考になると思います。

1.はじめに
粒子線(荷電重粒子線(かでんじゅうりゅうしせん))治療とは、陽子や重粒子(重イオン)等の粒子放射線のビームを病巣に照射することによって、主にがんを治す放射線治療法の総称です。利用する粒子の種類によって、陽子線治療、重粒子(重イオン)線治療、パイ中間子治療等に分けられ、世界の各地で臨床応用や研究が行われています。例えば陽子線治療では、水素原子の原子核であり、正の電荷を持つ陽子を加速して高速にしたものを体内に照射します。これらはX線やγ線(ガンマ線)を用いた外照射放射線治療の臨床経験を基礎として開発されているものですが、がんの治療に適した特徴を持つ治療法として期待されています。

2.粒子線治療の歴史
X線やγ線(これらは光子線とも呼びます)による外照射放射線治療は、コバルト照射装置やリニアック等の高エネルギー深部治療装置が普及した現在、がんの放射線治療法の主役を担っています。一方、粒子線治療については、1946年にWilsonというアメリカの物理学者が「高速陽子線の医学への応用」として陽子線のがん治療への応用を提唱し、1954年にアメリカのローレンス・バークレイ研究所で陽子線の治療への応用が開始されました。以来、世界各地で、主に物理研究施設の加速器から得られる陽子、ヘリウム、パイ中間子やネオン等の、重粒子によるがん治療の研究が行われてきました。なお、現在治療に用いられている粒子は、陽子と炭素の2つです。

3.粒子線治療の特徴
粒子線治療は、サイクロトロンやシンクロトロン等の加速器から得られる陽子線や重粒子(重イオン)線を、がんという標的にねらいを絞って照射する治療法です。粒子線のうち電荷を持つもの(荷電重粒子線)の特徴は、一定の深さ以上には進まないということと、ある深さにおいて最も強く作用するということです。これらの特徴から、陽子線や重粒子(重イオン)線では、光子線に比べてがん病巣にその効果を集中させることが容易になります。したがって、がん病巣周囲の組織に強い副作用を引き起こすことなく、十分な線量を照射することができます。

4.治療に適しているとされる腫瘍
陽子線や重粒子(重イオン)線はがんに限局して照射できることから、進行していない限局したがん病巣の治療に適していると考えられています。がんのまわりに放射線に弱い組織がある場合の治療に、特に有効性が発揮できると思われます。今までの実績から、眼球内の悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)、中枢神経系(ちゅうすうしんけいけい)の近くにできた脊索腫(せきさくしゅ)や軟骨肉腫、一部の頭頸部(とうけいぶ)がん、I期非小細胞肺がん、肝細胞がん、前立腺がん等に対する有効性が明らかになっています。

5.粒子線治療の現況と将来
国立がんセンター東病院では、サイクロトロンを用いた陽子線治療システムが1998年末より稼働し、主に頭蓋底(とうがいてい)、頭頸部、肺、肝臓、前立腺等のがん例に使用されています。病院に附属した陽子線治療装置としては国内ではじめての装置で、2001年7月に高度先進医療(医療の名称:悪性腫瘍に対する粒子線治療)の認可を受けて治療を行っています。治療の費用(288万3000円)は自己負担です。国立がんセンター東病院以外に、わが国での陽子線治療は、筑波大学陽子線医学利用研究センター、兵庫県立粒子線医療センター、若狭湾エネルギー研究センター、静岡県立静岡がんセンターの4ヵ所で行われています。また、独立行政法人放射線医学総合研究所では、炭素を使った重粒子(重イオン)線治療が行われていて、2003年10月に高度先進医療として認可されました。これら粒子線治療は、国内でも今後さらに数ヵ所での建設が計画されています。
「国立がんセンターがん対策情報センター出展」

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[ 2009/02/19 16:00 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

がんの温熱療法



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
熱療法は、がん細胞が正常細胞と比べて熱に弱いという性質を利用した、がんの治療法です。顔に発生した肉腫が丹毒(たんどく)による発熱で消失したことや、自然治癒したがんのうちおおよそ1/3で発熱していたという報告等、がんが治ることと発熱の間には、何らかの関連がありそうだと昔からいわれていました。本格的な研究がはじまったのは、1960年代になってからです。現時点では研究段階の治療で、まだ標準治療とはいえません。この治療法の対象となるのは、通常の治療法では治すことが難しい局所進行がんや再発がんです。(中略)

方法
温熱療法には、全身を加温する方法(全身温熱療法)と、がんやその近くを温める方法(局所温熱療法)があります。一般には局所温熱療法が主に行われる方法で、マイクロ波や電磁波を用いた装置で局所を温めます。体の外から加温するのが最も多く行われる方法ですが、その他に食道、直腸、子宮、胆管といった管腔(かんくう:空間のある場所)内に器具を入れて加温する方法や、がん組織の中に数本の電極針を刺し入れて加温する方法が試みられています。がんに対する効果は41℃以上で得られますが、42.5℃以上で特に強くなることが知られています。体の表面に近いがんは目的の温度まで比較的容易に温めることができますが、体の奥深いところにあるがんは、脂肪、空気、骨が邪魔をして十分に温めることが難しい場合が多く、温熱療法の効果が不十分になる可能性があります。

温熱療法は通常は単独で用いるのではなく、放射線や抗がん剤の効果を強めることを目的に、放射線や抗がん剤と併せて使います。最も研究が行われているのは局所温熱療法と放射線を併せて行う治療で、脳腫瘍、食道がん、乳がん、大腸がん、膀胱がん、軟部組織腫瘍等のがんで試みられています。

加温時間は長ければ長いほど効果が増しますが、一方、治療を受ける患者さんの負担が大きく、45~60分くらいが普通です。毎日治療をするとがん細胞が熱に強くなり、温熱療法の効果が下がりますので、3日くらいは間隔を空けて治療します。週に1~2回治療するのが一般的です。

放射線は通常の放射線療法と同じく週5回照射する場合と、温熱療法を施行する日に合わせて週1~2回照射する場合があります。週1~2回の照射では1回の放射線量が多く、副作用が強くなることがありますので、治療する場所が限られます。(中略)

副作用
温熱療法に伴う副作用には、加温した部位のやけど、痛みがあります。体の深いところを治療するのに適した高周波の加温装置を使用した場合は、頻脈、体温上昇といった全身の症状が出ることがあります。放射線と併せて用いたときには、放射線の副作用を増悪させないという報告が多くみられます。(中略)

国内での装置の普及も進み、全国の多くの病院に導入されました。1996年4月より、それまで条件付き適用であった保険も全面適用となりました。しかし、温熱療法ががんの治療法として第一に選ばれる状況は、限られています。多くのがんでは種類や進みぐあいを考えて、外科療法、放射線療法、抗がん剤による化学療法のうちのどれか1つか、またはそれらを併せた治療法を選択することが最も妥当です。現時点では温熱療法は、通常の治療法では治すことが難しい局所進行がんや、再発がんの治療法をいろいろ検討する場合の選択肢の1つと考えておくべき治療法です。(「国立がんセンターがん対策情報センター」出展)

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[ 2009/02/16 21:33 ] technical term | TB(0) | CM(0)

遺伝子治療



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
 近年、遺伝子治療が難治性疾患に対する新たな治療法として、注目を浴びてきています。免疫療法の分野でも、抗がん免疫にかかわる遺伝子を用いて抗がん免疫を誘導、増強することを目的とした研究が盛んに行われ、欧米ではすでに臨床応用も開始されています。ここでは、欧米における免疫遺伝子治療の現状を紹介します。

 現在までに、研究および臨床に応用されている免疫遺伝子治療は、大きく2つに分けられます。1つは、抗がん活性を持つリンパ球に、その効果を高める遺伝子を導入して生体内に戻す受動免疫強化療法です。もう1つは、がん細胞にサイトカインなどの遺伝子を導入したり、がん特異的抗原の遺伝子を正常細胞に導入して、がん抗原特異的な免疫を誘導するワクチン療法です。

1.受動免疫強化療法
リンパ球からがんに特異的リンパ球(TILなど)を取り出して増やし、そこに抗がん効果を増強する遺伝子を導入して患者さんの体内に戻すことによって、抗がん免疫の効果を増強する試みがなされています。現在までに、TILにTNFやIL-2等の遺伝子を導入した後に患者さんに戻すという遺伝子治療が行われてますが、現時点では臨床的に意義のある治療効果は得られていません。

2.ワクチン療法
がん細胞に、免疫反応を増強するような遺伝子を導入してそれを接種する腫瘍ワクチン療法と、がん特異的抗原の遺伝子を直接、体内に接種するDNA(RNA)ワクチン療法に分けられます。

①腫瘍ワクチン療法
がん細胞にサイトカインや接着分子等の遺伝子を導入し、がん細胞が増殖しないように放射線を照射した後に患者さんの体内に戻す方法です。現在までに悪性黒色腫、腎がん、線維肉腫等で数多く試みられていますが、T細胞のがん内への浸潤、がん細胞特異的免疫担当細胞の誘導あるいは遅延型過敏反応等は確認されているものの、臨床的有用性が確認されたものはまだありません。また、補助刺激分子(T細胞受容体からのシグナルを増強するのを助ける補助分子)の1つであるB7遺伝子を、がん内部に直接接種する遺伝子治療も行われています。これに関してもほぼ同様の結果で、治療効果は確認されていません。

②DNA(RNA)ワクチン療法
がん特異的抗原の遺伝子を患者さんの体内(その多くは筋肉細胞内)に接種し、その抗原に対する抗原特異的免疫反応を誘導する試みで、臨床応用が進められています。しかし、現時点ではその臨床的有効性は証明されていません。

また、樹状細胞にがん特異的抗原遺伝子を導入することによって、抗がん活性が高まることが期待されています。
(中略)動物実験では、腫瘍ワクチン、DNA(RNA)ワクチンを上回る治療効果が報告されていて、臨床試験が計画されています。

[効果]
他の遺伝子治療と同様、これら免疫遺伝子治療の臨床応用も現在第I相試験を終了した段階で、有用性の有無を結論づけるには至っていません。

[副作用]
腫瘍ワクチンあるいはDNA(RNA)ワクチン接種部位に痛みが認められる以外に、重篤な副作用は報告されていません。

[問題点]
第I相試験から期待されている効果を得ることは難しいと予想されていますが、免疫遺伝子治療は研究の段階で、その治療効果を期待するにはさらなる解析が必要と思われます。「国立がんセンターがん対策情報センター出展」

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[ 2009/02/11 15:31 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

抗体療法



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
抗体とは、抗原に対して特異的に結合できるタンパク質で免疫グロブリンと呼ばれ、B細胞が産生します。多種多様の抗原に対して、特異的な抗体が存在します。ある抗原に対して特異的な単一の抗体を、モノクローナル抗体と呼びます。近年、モノクローナル抗体を作製する方法が確立され、この技術は医学や生物学の分野で多大な貢献をもたらしました。がんに特異的な抗原に対するモノクローナル抗体なども多数つくられ、がんの研究、治療に広く用いられてきています。

抗体は一般に、補体(抗体の反応を補って、殺菌や溶血反応を起こす血清中の因子)を介して抗体が結合した細胞や細菌等を破壊したり、マクロファージやキラー細胞による細胞の破壊を助けるなどの働きがあります。モノクローナル抗体は、ある特定のがん細胞にだけそうした作用を及ぼすわけです。また、がん細胞のモノクローナル抗体を用いた治療としては、増殖を抑える働きのあるモノクローナル抗体も存在します。

がん細胞に特異的なモノクローナル抗体に細胞毒、抗がん剤あるいはアイソトープを結合させ、がん細胞を殺してしまおうという治療(ミサイル療法)が試みられています。また、ある種の白血病や乳がんに対する抗体療法も行われています。さらにがん組織にがん細胞を殺す作用のあるT細胞やNK細胞を集結させるため、T細胞やNK細胞とがん細胞の両方に対する抗体(双特異性抗体)なども開発されています。

[効果]
造血系がんである白血病に対し、細胞表面抗原に対する抗体療法が行われています。その中の報告で、成人T細胞白血病において、IL-2レセプターα鎖に対する抗体療法によって、一部の症例が完全寛解したというものがあります。また、大腸がん細胞由来のがん抗原に対するモノクローナル抗体(17-1A)を用いた、大腸がんおよび膵臓(すいぞう)がんの治療例も報告されています。そして、大腸がん手術後の補助療法として有効であったとの報告もあります。最近、がん遺伝子の1つであるErb-B2に対するモノクローナル抗体を用いた臨床応用がはじまり、注目されています。わが国でも、臨床試験が現在進行中です。

[副作用、問題点]
モノクローナル抗体は、全身投与すると肝臓などの臓器に集積し、がん組織への特異的な集積の低下が認められています。また、モノクローナル抗体はマウスなどの動物を使って作製されるので、これを患者さんに投与すると、異種由来のモノクローナル抗体に対する患者さん自身の抗体(ヒト抗マウス抗体)が産生されてしまいます。2回目以降の投与ではモノクローナル抗体が体内から除去されやすくなるために効果が激減したり、アナフィラキシーショック(異種のタンパクを投与することによるショック症状)が起こる可能性がある等の問題点があります。そこで、ヒト型抗体の作製などの試みがなされています。「国立がんセンターがん対策情報センター出展」

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[ 2009/02/11 15:28 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

BRM療法



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
 BRM(Biological Response Modifiers)療法の日本語訳は生体応答調節剤療法です。BRMは、1980年代になって新しくつくられた言葉です。米国立がん研究所のBRM委員会によれば、BRMとは「腫瘍細胞に対する宿主(患者さん)の生物学的応答を修飾することによって、治療効果をもたらす物質または方法」と定義されています。このBRM療法は患者さんの免疫系をはじめとして、体全体の働きを調節することにより、治療効果を得ようとする治療です。つまり、がんを治そうとする患者さん自身の持つ力を応援し、手助けし、強めるものです。このように、BRMは通常の抗がん剤とは基本的に考え方が異なっています。この治療法は単独で行われるよりも、むしろ免疫能が低下してしまう外科療法や放射線化学療法等と併用することによって、患者さんの防御能力が低下するのを予防したり、より高めることを目的に行われます。したがって、その効果は従来の化学療法とは異なった観点から評価すべきと考えられています。実際に米国では、他の確立された治療法と併用することによって効果が認められれば、そのBRMは有効であると評価されています。しかしわが国での臨床評価は、今までの化学療法と同じように、BRM単独での抗がん効果で評価されています。より客観的、科学的、倫理的な評価法を確立すべきと考えられます。

1.BCG(ビー・シー・ジー)
BRMが注目されるようになったのは、1970年に行われた悪性黒色腫に対するBCG生菌による治療以来のことです。非特異的免疫療法の草分けであり、現在に至っても多くの報告が出されています。膀胱(ぼうこう)がん、悪性黒色腫で有効であったとする報告がありますが、その他の固形がんでは有効例はほとんど認められていません。

2.OK-432(オーケー-432)
ある種の細菌(溶連菌)からつくられたもので、好中球、NK細胞、マクロファージ等を活性化します。わが国で広く用いられてきましたが、現在では胃がん、肺がん、がん性胸腹水、他剤無効の頭頸部(とうけいぶ)がん、甲状腺(こうじょうせん)がん等に用いられています。

3.PSK(ピー・エス・ケー)
担子菌(たんしきん)カワラタケ(サルノコシカケ)の菌糸体より抽出精製した物質(タンパク多糖複合体)です。内服で用いられます。副作用がほとんどない反面、作用は弱いのが特徴です。適応は胃がん(手術例)、治癒切除例の結腸直腸がんへの化学療法との併用に限定されています。

4.Lentinan(レンチナン)
シイタケより抽出されたものです。キラーT細胞、マクロファージ、NK細胞等を誘導、活性化すると考えられています。がん患者さんの悪液質やQOL(クォリティ・オブ・ライフ:生活の質)を改善するという報告がありますが、適応は手術不能または再発胃がんにおけるテガフール(抗がん剤の1つ)との併用に限定されています。

5.Bestatin(ベスタチン)
細菌(放線菌)由来です。適応は成人非リンパ性白血病に対する完全寛解導入後の維持、強化で、化学療法剤と併用されます。

6.Sizofiran(SPG:シゾフィラン)
スエヒロタケより抽出されました。適応は、子宮頸がんにおける放射線療法との併用に限定されています。

7.Levamisole(レバミゾール)
本来、駆虫薬として開発された物質(イミダゾール化合物)で、免疫増強効果があることが判明しました。肺がんや大腸がんの術後において、フルオロウラシル(抗がん剤の1つ)との併用で延命効果が得られたとの報告がありますが、臨床効果は確立されていません。

[効果]
上記のとおりで、一部のがんで有効性が認められています。

[副作用]
一部のBRM療法で発熱や白血球増多が認められますが、重篤な副作用は報告されていません。

[問題点]
特定の免疫担当細胞にのみ作用するわけではないので、作用機序が必ずしも明確でありません。作用機序の科学的な解明や、評価法の見直しが必要と考えられます。「国立がんセンターがん対策情報センター出展」

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[ 2009/02/11 15:25 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

サイトカイン療法



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
サイトカインは、免疫を担当する細胞がつくる物質です。免疫応答を調整するものや、免疫担当細胞を活性化、あるいは増殖させる作用のあるもの等があります。また、直接がん細胞を殺傷する作用を持つものもあります。

1.インターロイキン2(Interleukin-2:IL-2)によるサイトカイン療法
IL-2は、T細胞を増殖させる物質として最初に発見されました。しかしそれだけでなく、ナチュラルキラー細胞ががん細胞を破壊する作用を強めることも明らかとなっています。このような効果を期待し、IL-2によるがん治療が試みられてきました。実際には、IL-2を直接患者さんに投与し、生体内でがん細胞を殺傷する作用を高めようとする試みと、患者さんのリンパ球を生体外でIL-2とともに培養して、がん細胞を殺傷する能力のあるLAK細胞を誘導して体内に戻す方法(LAK療法)があります。
(中略)

[効果]
悪性黒色腫や、腎がんを対象として行われてきました。IL-2単独あるいはLAK細胞と併用することにより、若干の効果が認められたとの報告があります。大量のIL-2をがんの患者さんに持続的に投与するIL-2単独療法は、がん性胸膜炎などへの局所投与や、悪性血管内皮腫等で有用性を示唆する成績が得られています。

[副作用、問題点]
副作用として、IL-2の投与量によって血管壁の透過性の増進(血管から体液が漏れることです)による体液貯留と臓器機能不全、体重増加、低血圧、肺浮腫(はいふしゅ)、呼吸困難等があり、重篤(じゅうとく)な場合は死亡例の報告もあります。

2.インターフェロン(IFN)によるサイトカイン療法
IFNはウイルスに感染した細胞が産生する物質で、ウイルス増殖抑制因子として発見されました。IFNにはα、β、γの3種類があります。IFNの作用には、直接がんに作用する場合と、免疫担当細胞を介した間接作用があります。IFN-αの効果については、特に慢性骨髄性白血病に対して有効だという結果が得られ、その治療薬として注目されています。

[効果]
慢性骨髄性白血病に関しては上記のとおりです。また、これまで腎がんや悪性黒色腫を対象に多くの治験が行われてきていますが、効果は弱く、化学療法との併用が検討されています。現在では、慢性骨髄性白血病に対するほどの効果は期待されていない状況です。

[副作用、問題点]
IFN治療による副作用として、発熱、感冒様症状があります。このほかに無気力、抑うつなどの精神障害などが認められる場合があります。IFNは慢性骨髄性白血病に対する効果が高いのですが、その作用機序については明らかになっていません。今後の検討課題です。

3.腫瘍壊死因子(Tumor Necrosis Factor:TNF)によるサイトカイン療法
TNFは主としてマクロファージにより産生され、がんに出血性壊死を起こさせたり、がん細胞に直接的に働いて殺傷するなどの作用があります。動物実験ではTNFを投与すると短期間でがんが縮小するため、抗がん効果のあるサイトカインとして臨床応用が注目されました。

[効果、副作用]
全身投与では、発熱、血圧低下等の重篤な副作用のために有効な量を投与できないので、臨床応用が進んでいない状況です。そこで、悪性黒色腫ではがん局所への注入が試みられました。全身投与の場合と比較して、より高い効果が認められたなどの報告もあります。

[問題点]
TNFは抗がん作用を持つ反面、がん末期の患者さんに悪液質(患者さんが衰弱した状態です)を引き起こす作用を持つことや、副作用が非常に強いなどの問題点があるために、副作用を軽減した製剤の開発が進められています。

4.インターロイキン12(Interleukin-12:IL-12)によるサイトカイン療法
活性化した単球や樹状細胞からつくられるIL-12は、がん細胞を殺傷するような免疫反応を誘導するのに重要であることが報告され、注目されています。IL-12はNK細胞やキラーT細胞の増殖を促したり、がん細胞を殺傷する能力を高めます。マウスでは、がんの転移抑制や移植がんの縮小等、劇的な効果が認められています。

[効果、問題点]
臨床でも抗がん効果が期待されましたが、現時点では第I相試験が終了した段階で、有効かどうかの結論はまだ出ていません。「国立がんセンターがん対策情報センター出展」

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[ 2009/02/11 15:20 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

ワクチン療法



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
1.腫瘍細胞ワクチン
患者さんのがん細胞そのものを破壊したり、あるいは殖えないように処理してから本人に接種し、がんに対する特異的な免疫を誘導する治療法です。しかし、がん細胞のみではT細胞の活性化に必須である分子が存在しないので、がん特異的抗原に対する免疫反応の誘導が十分に行われない可能性があります。最近では、がん細胞に免疫反応に必要な補助分子などの遺伝子やサイトカインの遺伝子を導入し、治療に用いる試みが行われています。(中略)

2.がん特異的抗原ペプチドによる免疫療法患者さん本人の免疫ががんを排除できるかどうかは、長い間わかりませんでした。しかし、TIL中にがんを認識するキラーT細胞が存在することが明らかになり、続いて、このキラーT細胞が認識することのできるがん細胞に特異的な抗原のあることが明らかになりました。現在までに、数十種類のがん特異的抗原が見つかっていて、その遺伝子も明らかとなってきました。最近では、さらにがん特異的抗原の中でHLAに結合しやすいペプチドや、がん特異的抗原そのものを用いた新しい免疫療法が行われるようになってきました。先に述べたような樹状細胞を用いてがんに特異的なキラーT細胞を誘導する方法や、がん特異抗原あるいはそのペプチドを、免疫反応を増強させる補助物質(アジュバントと呼びます)とともに皮下に投与する治療法もあります。

[効果]
主に、悪性黒色腫を対象にしています。がん特異的抗原による治療によって、肺にあった転移巣が消失した例や、IL-2の併用によってがんが消失した例等が報告されています。しかし、臨床的有用性に関する結論はまだ得られていない状況です。

[問題点]
がん特異的抗原ペプチドはHLAクラスIによって提示されるために、HLAクラスIを発現していないがんに対しては効果が期待できません。また、HLAの種類によって結合するペプチドが限られているために、特定のHLAを持つ患者さんにしか使用できないという問題点があります。「国立がんセンターがん対策情報センター出展」

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[ 2009/02/11 15:16 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

細胞免疫療法



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
1.非特異的免疫療法
①リンフォカイン活性化キラー細胞(LAK)療法
インターロイキン2(IL-2)は、1970年代にT細胞の増殖を促進する因子として見出されたサイトカイン(あるいはリンフォカイン)の一種です。IL-2は、T細胞のほかにも、がん細胞を殺傷する作用のあるナチュラルキラー(NK)細胞も活性化と増殖させる作用があります。1980年代前半に、患者さんのリンパ球を体外に取り出して高濃度のIL-2とともに培養すると、がん細胞をよく殺傷するようになることが報告されました。これをリンフォカイン活性化キラー細胞(Lymphokine Activated Killer Cells:LAK)療法と名づけました。わが国でも、このLAK細胞を大量に培養し、増殖あるいは活性化させた後に生体内に戻す治療法がすでに試みられています。この方法は、一度リンパ球を体外に取り出し、培養増殖してから再び体内に戻すので、養子免疫療法とも呼ばれています。

[効果、副作用、問題点]
LAK細胞を維持するために、患者さんの体内にLAK細胞を戻すと同時に、大量のIL-2を静脈注射することが行われました。しかしその結果、血管壁から血液が漏れ出たり、発熱、悪寒(おかん)、震え等IL-2によると思われる副作用が多くみられました。またその後の検討で、LAK細胞はがん内部への集積性が悪いことが明らかになりました。ばくだいな経費と人手がかかることや、期待されたほどの効果が確認されなかったため、広く普及するには至りませんでした。しかし、手技が比較的煩雑(はんざつ)ではないので、高度先進医療の一環として続けている施設があります。このような反省から、対象症例を絞って他の薬剤や治療法と併用したり、がん内部への高い集積性を期待して、次項に述べるような腫瘍組織浸潤リンパ球(しゅようそしきしんじゅんりんぱきゅう:Tumor-infiltrating Lymphocyte:TIL)を用いた養子免疫療法へと引き継がれていきました。

②腫瘍組織浸潤リンパ球(TIL)療法
がんに対する特異性を高める(がんだけにより強く作用させる)ために、末梢(まっしょう)の血液ではなく、がん組織そのものに集まっているリンパ球を採取します。それを、LAK療法と同じようにIL-2とともに数日間培養した後に、再び患者さんに投与する治療法です。LAK療法と比べ、がん細胞をより特異的に認識して攻撃するのではないかと期待されました。実際の臨床での成績はまだはっきりしませんが、TILの中にはがんを特異的に攻撃するT細胞も実際に含まれていて、これらの細胞の利用が、後のがん特異的抗原の発見に結びついた側面もあります。手技が比較的煩雑ですが、高度先進医療の一環として続けている施設があります。

[効果、副作用]
Rosenberg博士らは、悪性黒色腫20例中11例で有効であったと報告しています。乳がんの局所再発、がん性胸水、腹水の制御に有効であったとする報告や、肝細胞がん、大腸がん、非ホジキンリンパ腫に有効とする報告もみられます。副作用はLAK療法と同様です。

[問題点]
手術で取り出したがん組織からリンパ球を回収する方法が煩雑であり、長期間培養することでがんへの集積性、抗腫瘍活性が低下してしまうことや、抗がん効果を逆に抑制してしまう細胞が出現するなどの問題が指摘されています。有効性を改善するために、種々の工夫がなされています。TIL細胞を患者さんのがん細胞と一緒に培養したり、抗がん剤と併用したり、あるいはある種の抗体(例えば、がん細胞とリンパ球を同時に認識できる双特異性抗体)と併用することによって、TIL細胞ががんにより強く集積するようにする方法が試みられています。また、サイトカイン遺伝子を導入する遺伝子治療との組み合わせも試みられています。

2.樹状細胞(Dendritic Cell:DC)療法
抗原に特異的なT細胞が活性化してキラーT細胞になるためには、抗原提示細胞と呼ばれる細胞によって刺激される必要があります。抗原提示細胞は抗原をペプチドに分解して、HLAクラスI、あるいはクラスIIに結合させて提示します。また、T細胞を活性させるのに必要な補助分子と呼ばれるものを発現しています。抗原提示細胞の中で、特に抗原を提示する能力が高い細胞は樹状細胞と呼ばれています。1個の樹状細胞で数百から数千個のリンパ球の刺激が可能なことから、従来免疫療法で用いられてきたリンパ球よりも、むしろ樹状細胞を用いるのが効果的ではないかと考えられるようになっています。樹状細胞は生体内の臓器に広く存在しているものの、末梢血には白血球の0.1~0.5%程度と少数しか存在せず、治療に必要な量を採取するのは困難であると考えられてきました。しかし、血液中から樹状細胞を大量に採取する技術が発達し、さらに樹状細胞を増殖、活性化させる培養方法も進歩したため、がんの治療に樹状細胞を使用できる環境が整ってきています。また、がん細胞に対して免疫反応を引き起こすがん特異的抗原なども明らかとなってきていて、これらの知識や技術を利用した樹状細胞療法が、最近の話題となっています。
(中略)
患者さん本人から採取した樹状細胞を、体外でがん特異的抗原ペプチド、あるいは破壊したがん細胞とともに培養し、樹状細胞のがんに対する免疫誘導能力を増強します。その後に患者さんの体内に戻し、患者さんの体内でがんを攻撃するリンパ球を誘導し、がんを排除する免疫力を高めることを期待するものです。動物実験では悪性リンパ腫、悪性黒色腫、前立腺がん、大腸がん等でがんの発育を抑える効果や生存期間の延長等が報告されています。欧米をはじめとして、わが国でもヒトの悪性黒色腫、前立腺がん、悪性リンパ腫等で臨床試験がはじまっています。

樹状細胞の採取方法は、患者さん本人の血液から血液成分分離装置を用いて樹状細胞そのものを採取する方法と、まず未熟な細胞を採取し、それをサイトカインの一種であるGM-CSF、IL-4やTNF等を用いて樹状細胞へ分化させる方法とがあります。どちらの方法で採取した細胞がより有益であるかは、今のところ不明です。

この治療法は、免疫能力の保たれていると思われる患者さんが対象として想定されています。また、外科的な療法で病巣を除去した後の再発を予防する効果も期待され、従来の治療法と併用した臨床試験も検討されています。

[効果、副作用、問題点]
樹状細胞療法は欧米でも前立腺がん、悪性リンパ腫、悪性黒色腫等で臨床試験がはじまったばかりです。一部の患者さんでがんの縮小を認めたとの報告がありますが、今のところその効果と副作用についての評価は定まっていません。また、患者さん自身に対して不利益な免疫反応を引き起こす可能性が指摘されています。
「国立がんセンターがん対策情報センター出展」

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[ 2009/02/11 15:13 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

放射線による緩和治療



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
(1)転移性骨腫瘍
痛みを軽減する目的で放射線治療を行うことがあります。80~90%の方で痛みが軽くなり、半分くらいの方がほとんど痛みを感じなくなります。外部照射を1~3週の治療期間で行います。

(2)転移性脳腫瘍
神経症状は、60~70%が放射線治療前よりもよくなります。転移数が多数のことが多く、全脳照射が行われますが、転移数が少ない場合は定位放射線照射という方法(国立がんセンター中央病院ではSMARTと呼ばれる方法)で限局して治療をすることがあります。1~3週の治療期間で行います。

(3)がんが神経や血管を圧迫しておこす症状に対して
肺がんや縦隔腫瘍が上大静脈を圧迫すると、頭部や上腕から心臓に戻ってくる血流が遮断され、顔面のむくみ、腕のむくみ、呼吸が苦しい、咳などの症状が出ます。抗がん剤がよく効くがんでは、まず抗がん剤での治療が行われることが多いですが、2~5週の外部照射をすることがあります。50~90%で症状がよくなります。

転移性骨腫瘍により脊髄が圧迫されると、歩行困難、しびれや感覚がなくなったりします。状態に応じて手術または放射線治療が行われます。2~5週の外部照射が行われます。治療前の神経症状の程度で改善率が異なり、全く歩行ができない状態では神経症状が改善するのは10%程度ですが、神経症状が軽度であった場合は70%程度で神経症状が改善します。
「国立がんセンターがん対策情報センター出展」

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[ 2009/02/07 17:51 ] 緩和ケア | トラックバック(-) | コメント(-)

放射線治療が標準治療となっている主な疾患



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
根治治療と緩和治療に大別して、放射線治療が標準治療となっている主な疾患の治療の概略を以下に示します。他の疾患、状態でも放射線治療の対象になることはあります。実際の治療方法、詳細な治療成績などについては担当医からよく説明を受けることが必要です。

1)根治治療

(1)頭頸部領域のがん
I、II期の早期がんでは、はじめに行う治療が放射線治療でも手術でも治癒率に大きな差はありません。形態と機能が保たれる可能性がある放射線治療が主体となる治療が、まず勧められることが多くあります。放射線治療で治らなかった場合は手術が行われます。放射線治療は6~8週の外部照射で治療することがほとんどですが、舌がんでは密封小線源治療が主に行われます。中咽頭がんでも密封小線源治療が行われる場合があります。上咽頭がんは、解剖学的部位が手術を施行することが難しいので、どの病期でも放射線治療が主に行われます。7週前後の外部照射で行われることが主ですが、密封小線源治療を加えることもあります。
進行したがんでは手術が治療の主体となりますが、手術ができないほど進行した場合は、放射線治療が行われます。抗がん剤と併用して行われる場合もあります。手術が施行されても腫瘍の残存が疑われた場合には手術後に放射線治療を行います。

(2)肺がん
非小細胞肺がんでは、I、II期は手術が行われ、III期が放射線治療の対象となるのが一般的です。放射線治療は6~7週の外部照射で行われます。肺門部のがんでは、密封小線源治療で治療を行うことがあります。抗がん剤と組み合わせて治療すると、放射線単独よりも生存期間が延長することがわかってきました。III期非小細胞肺がんの5年生存率は10%前後です。I、II期では全身状態がよくなく、手術に耐えられない場合は放射線治療が行われ、20~40%の5年生存率が得られます。
遠隔臓器転移のない小細胞肺がんは、抗がん剤とあわせて治療を行います。放射線治療は3~6週の外部照射で行われます。

(3)乳がん
我が国でも乳房温存治療が増加してきました。乳房温存治療は、乳房部分切除手術に外部照射をあわせて行うのが一般的です。5~6週の外部照射での放射線治療を行います。乳房部分切除のみの場合の乳房内再発20~40%を5~10%まで低下させることができます。進行した乳がんでは乳房切除術後、放射線を切除した胸壁や頸部に照射することがあります。

(4)子宮頸がん
我が国では、放射線治療の対象となるのは主にIII期です。外部照射と密封小線源治療を組み合わせて治療します。5年生存率は50%前後です。I、II期は、我が国では主に手術が行われていますが、放射線で治療しても手術とほぼ同じ成績が得られます。

(5)前立腺がん
近年、増加してきているがんのひとつです。欧米では手術と同様に、放射線治療も多く行われている治療法です。放射線治療は6~8週の外部照射で行うことがほとんどですが、密封小線源治療(高線量率イリジュウムまたはヨード131永久刺入)で行うこともあります。A~DI期が放射線治療の対象となります。5年生存率は病期により異なりますが、手術成績とほとんど違いはない成績が得られています。

(6)網膜芽細胞腫
眼球内にとどまっている場合は、眼球摘出、光凝固、凍結手術、放射線治療などで治療を行います。どの治療でも5年生存率は90%以上です。放射線治療は4~5週の外部照射で行うことがほとんどです。密封小線源治療を行う場合もあります。放射線治療を主体とした保存治療を行った場合、約80%で眼球が温存できます。比較的早期の場合で、放射線治療単独で再発なく治癒した場合には、約90%の方に0.01以上の有用な視力が保持できます。

(7)悪性リンパ腫
ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に大別されます。ホジキンリンパ腫のI、II期では、放射線治療単独または抗がん剤と併用して治療します。非ホジキンリンパ腫のI、II期では、放射線治療と抗がん剤を併用して治療するのが一般的です。眼窩(がんか)原発のI期非ホジキンリンパ腫などでは、放射線治療単独で治療することがあります。放射線治療は外部照射で行い、治療期間は3~5週です。

(8)食道がん
治療は手術が主体で行われてきました。放射線治療の対象は手術ができないほど進行した方や、手術に耐えられない体力の人でしたので、放射線治療後の5年生存率は10~20%でした。抗がん剤との併用の放射線治療が放射線単独よりも生存率を向上させるという臨床試験が報告され、最近は抗がん剤との併用で放射線治療されることが多くなってきています。従来の標準治療である手術にとってかわれる治療であるかどうかを確かめる臨床試験がいくつか行われています。放射線治療は6~7週の外部照射で行われますが、密封小線源治療が外部照射とあわせて行われることもあります。

(9)脳腫瘍 (成人・小児)
良性腫瘍でも術後に重篤な神経障害がおこる可能性があり、完全に切除できない場合には放射線治療が有効です。悪性脳腫瘍の大部分では手術後に放射線治療を行います。治療成績は組織型により異なります。放射線治療は外部照射で行うことがほとんどで、治療期間は5~7週です。
「国立がんセンターがん対策情報センター出展」

緩和治療についてはこちら

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[ 2009/02/07 17:47 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

がん医療に関わる治療費以外の費用など



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
下のテキストが参考になると思います。

「入院時の差額ベッド代(室料差額)が、治療費以外の費用のうち大きなものです。病院の求めで個室に移る場合は全額が自己負担になることはありませんが、本人の希望で個室に入った場合は、全額自己負担、高額療養費の対象からもはずされます。このほか、通院の交通費、遠方の方が通院治療を受けるために宿泊施設を必要とする場合の費用、紹介状や保険請求のための書類作成費用、諸雑費など、思わぬ費用がかかることがあります。
支援制度以外にも、所得税確定申告の医療費控除の対象となる費用もあります。医療費控除の対象や手続きなどはインターネットの国税庁のサイトなどで調べられます。

生命保険/がん保険
現在は、各社からさまざまなタイプの生命保険や疾病保険、特にがん保険などが出ています。契約内容により、保障の限度、給付金などが決まりますが、おりる保険金はあくまでも契約先の保険会社の判断によります。保険金請求のために医療機関で作成する必要書類は有料です。必要数が多い場合は、コピーの使用の可否を確認しておくと良いでしょう。

社会生活に関すること
受診する病院も決まり、費用についての心配も多少は軽減、次は、長期になるかもしれない欠勤を含めて、職場にどこまで知らせるかという問題が持ち上がってきます。
状況によっては、有給休暇ではまかない切れなくて、病気休暇を取ることになるかもしれません。そのためには病名を職場に届ける必要性も生じ、また給料の減額もありえます。休業補償としての社会保険や組合保険で出る傷病手当のことなども調べておいたほうが良いでしょう。
自営業などで国民健康保険に加入されている場合は、社会保険と違って給与保障がありません。医療費としては、高額療養費助成を活用、生活費としては、場合によっては生活保護を受けることを視野に入れる必要が出てくることもあります。
長期にわたるがん治療に、安心して専念するためにこういった制度があることを知っておくことも大事なことです。

介護休業
医療施設ではなく、在宅ケアという選択をする患者さんも増えてきています。在宅ケアでは、往診医や訪問看護師と共に、家族も介護に参加することになります。
育児・介護休業法が、仕事と家庭の両立を推進するという目的で改正され、平成17年4月より施行されています。この改正にあわせて、各企業の就業規則も見直されています。勤務先の就業規則について、一度、ご確認ください。
雇用保険法では、家族の介護のために介護休業を取得された方に対して、一定の条件の上で、雇用保険より介護休業給付金が支給されることが定められています。この支給の申請は、介護休業を終えた後に行わなければならないため、受給も介護休業を終えた後になります。
在宅ケアを検討される際には、これらの制度を活用することもご検討ください。」
(「国立がんセンターがん対策情報センター」出展)

治療費についてはこちら

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[ 2009/02/04 14:23 ] その他 | トラックバック(-) | コメント(-)

がん(癌)の治療にかかる費用



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
さて、受診しようとする病院もほぼめどがついたとします。ここで治療費がどのくらいになるのかという心配が、にわかに現実味を帯びてきます。
しかしそれほど心配されるには及びません。いろいろな助成制度があります。

1)高額療養費助成
同じ月の間に同じ医療施設の同一診療科で保険適用の自己負担額が一定の金額を超えた場合に、超えた額の払い戻しが受けられる制度です。外来と入院とを別にして計算、申請により支給されます。この場合の「一定の金額」は、被保険者の収入によって異なります。
※ 平成19年4月診療費からの変更点
平成19年4月診療費分より保険証の発行機関(国民健康保険であれば市役所等、政府管掌であれば所属社会保険事務所等)から事前に限度額適用認定証の交付を受けることによって、高額療養費の申請をしなくても支払額が自己負担限度額までになるようになりました。詳細について、保険証の発行機関に確認しておくことをお勧めします。 なお、外来については従来どおり申請によって2、3ヵ月後に戻ることになります。

支給額の目安(平成18年10月以降)
課税世帯: 自己負担限度額=80,100+{(総医療費-267,000円)×0.01} 円
上位所得者世帯:自己負担限度額=150,000+{(総医療費-500,000円)×0.01} 円
非課税世帯:上限額は定額 35,400円

過去12ヵ月間に、同じ世帯で高額療養費の支給が4回以上あった場合、4回目からは、課税世帯の一定額が44,400円、上位所得者世帯の一定額が83,400円、非課税世帯が24,600円となります。

また、70歳以上の人の自己負担限度額(平成18年10月以降)は次のようになっています。

課税所得が145万円以上の人   
  外来(個人ごと)  44,400円     
  入院および世帯ごとの限度額 80,100+{(総医療費-267,000円)×1%} 円
                 
                外来(個人ごと)   入院および世帯ごとの限度額
市県民税が非課税世帯の人    8,000円              24,600円
年金収入が年80万円以下の人   8,000円              15,000円
上記以外の人            12,000円              44,400円

・外来で1ヵ月に医療機関に支払った患者負担が限度額を超えたときは、市区町村へ申請すると超えた分が払い戻されます。
・入院については、患者負担限度額までの支払いとなります。
・同じ世帯のすべての外来と入院の患者負担を合算して、世帯単位の限度額を超えた分についても払い戻されます。
・課税所得が145万円以上の人が、過去1年間に4回以上入院および世帯ごとの限度額を超えて、高額医療費の支給を受ける場合、4回目からの患者負担限度額は44,400円になります。

2)小児慢性疾患医療費助成制度
小児慢性疾患医療費助成制度とは、18歳未満のお子様で、小児慢性疾患の認定基準に該当する方が、医療費の助成を受けられる制度です。悪性新生物(がん)と診断された場合、対象となります。経済的に安心して医療を受けるためにも、医療費助成の受給申請をしましょう。
申請先は、お住まいの市区町村の窓口(ほとんどの場合は管轄の保健所)です。まずは、窓口で指定の申請書類一式をもらってください。申請書類の中には、医師に記載していただくものもあります。また、申請→認定→助成開始となるまでには日数もかかりますから、早めにお住まいの市区町村の窓口(保健所)へ行かれることをお勧めします。(18歳のお誕生日が近づいている方は、特に申請をお急ぎください。)
さらに、18歳に達した時点で小児慢性疾患の医療券をお持ちの方のうち、引き続き医療を受ける方は、20歳未満まで延長することができます。(1年ごとに更新)
現在、助成対象内容は、1)医療費、2)入院時食事療養費標準負担額(一部対象外あり)、3)治療に要する補装具、4)訪問看護療養費です。
一般的に、医療費は健康保険や高額療養費制度でまかなえない分が自己負担となるわけですが、この制度を利用すれば、自己負担限度額(月額)が生計中心者の所得に応じて定められ、それを超えた額は免除されます。(市区町村民税非課税世帯・生活保護世帯は自己負担額なし。)なお、重症患者認定を受けた方は、所得に関係なく自己負担額の全額が免除となります。
また、何ヵ所かの医療機関で医療を受ける方は、医療機関ごとの申請が必要です。ある医療機関ですでに小児慢性疾患の医療券をお持ちでも、別の医療機関で新たに治療を開始されるのであれば、再度、追加申請しなければなりません。ただし、セカンド・オピニオンのみの場合は対象外です。ご注意ください。
(中略)

3)高額療養費貸付
高額療養費助成は、申請から支給まで2~3ヵ月かかります。それまでの間の医療費支払いのための貸し付け制度です。無利子ですが、貸付額は実際の医療費支払い額とは異なります。
上記のほかにも類似の支援制度がありますが、入院時の食事代、差額ベッド代はこれら高額療養費の対象にはなりません。それでも医療費の支払いに心配がある場合は、病院の医事課(会計課)に相談することをお勧めします。(「国立がんセンターがん対策情報センター」出展)

治療費以外の費用はこちら

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[ 2009/02/04 14:17 ] その他 | トラックバック(-) | コメント(-)

放射線治療をがんの治療として決めるまでには



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
がんにかかった方が放射線治療医を直接受診することは非常にまれで、ほとんどが外科、内科などから紹介されて放射線治療医を受診します。紹介医に放射線治療についての大まかなことを聞いている場合がほとんどですが、専門医である放射線治療医とよく相談して実際に治療をするかどうかを決めることが大切です。放射線治療医は診察し、これまでのX線検査、血液検査などをよく検討し、これらに基づき放射線治療を施行する意義について、治療を受ける方及びご家族とよく相談します。放射線治療を施行するとしたらその目的は何か、治癒を目指すのか、がんによって生じている症状を和らげることなのか。治療によってどのような副作用がおこりうるのか。放射線以外の治療法にはどのようなものがあるのか。治療を受ける方は放射線治療のメリットとデメリットを納得するまで、放射線治療医に聞き、治療をするのか、しないのかを決めるのがよいと思います。
「国立がんセンターがん対策情報センター出展」

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[ 2009/02/03 21:53 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

放射線治療(非密封の放射性同位元素による治療)



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
ヨードを体内に投与すると甲状腺組織に取り込まれることを利用して、ヨード131という放射線の一種であるβ線(ベータ線)を出す放射性同位元素(アイソト-プ)を、甲状腺機能亢進症や肺などに遠隔転移した甲状腺がんの治療に用います。

まだ、我が国で認可されていないアイソトープでの治療としては、痛みのある骨転移へのストロンチウム89による治療があります。また、悪性リンパ腫などの抗体と、アイソトープ(ヨード131やイットリウム90など)を結合したものを使用する放射線免疫療法は、我が国でも研究がはじめられています。
「国立がんセンターがん対策情報センター出展」

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[ 2009/02/03 21:48 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

放射線治療(密封小線源治療)*ブラキセラピーなど



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
外部照射法に対して内部照射法ともいわれますが、この用語はあまり使われません。管、針、ワイヤー、粒状などの形状となった容器に密封されたラジウム、セシウム、イリジュウム、金などの放射性同位元素を放射線源として使います。口腔、舌、乳房、前立腺などのがんでは、がん組織やその周囲組織に直接放射線源を挿入します(組織内照射法)。食道がん、子宮頸がん、肺がんでは、食道、子宮腔、気管などの腔内にあらかじめチューブを適当な位置に装着し、その後放射線源を挿入して(腔内照射法)治療します。放射線がたくさん照射されるのが、がん組織やその周囲のわずかな正常組織であるため、がんを治す確率が高く、しかも副作用が少なくできる治療法です。一般的には小さながんに効果が高い治療法です。外部照射と組み合わせて使われることもあります。(中略)
多くの放射線源は一時的に体内に挿入し、治療が終了すると抜去しますが、粒状の線源である金、ヨードでは刺入したままにしておきます(永久刺入)。永久刺入された場合は、身体から出る放射線が周囲の人に危険のない範囲に下がるまでの数日間、患者さんは特別の部屋に隔離されます。
「国立がんセンターがん対策情報センター出展」

※ブラキセラピーとは、体内(患部付近)に放射線源を埋め込んでがんを根絶させる放射線治療の一種です。放射線といっても、弱いものであってがんそのものには有効かつ周囲組織へ影響が少ないという特徴があるそうです。また保険も適用されます。
詳しくは動画もご覧下さい。(動画はリンクです。予告無くコンテンツは削除されることがあります。)


ブラキセラピー

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[ 2009/02/03 21:44 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

ブラキセラピー 藤野邦夫さん



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
藤野邦夫さんの癌難民コーディネーターとしての活動と報道は非常に注目に値するものだと思います。

その中でブラキセラピーやホメオパシーという治療法が紹介されていました。
藤野邦夫さんご本人も癌を患い、そしてブラキセラピーを試しています。以前から「もしがんになったら、このブラキセラピーを利用したい」と考えていたとのことでしたが、実際にこの療法自体を医者ですら知らなかったことに愕然としたとのことでした。

ブラキセラピーとは、体内(患部付近)に放射線源を埋め込んでがんを根絶させる放射線治療の一種です。放射線といっても、弱いものであってがんそのものには有効かつ周囲組織へ影響が少ないという特徴があるそうです。また保険も適用されます。
詳しくは動画もご覧下さい。(動画はリンクです。予告無くコンテンツは削除されることがあります。)

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[ 2009/02/02 18:06 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

藤野邦夫さんご連絡先



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
このサイトをご覧になられた方で藤野邦夫さんの連絡先を知りたい方もいらっしゃるかもしれません。私がテレビ朝日のサイトを見た際にはすでに掲載されていませんでしたので、残念ながら真贋はわかりかねます。
もしこの連絡先をすでにお使いになられていなければ申し訳ありません。(またリンク先に掲載が無い場合もあると思います。その際もごめんなさい)
もし、連絡先としてまだお使いになっていらっしゃるようでしたら。。。少なくとも事前に書籍を一読するなどして、理解を深めてくれぐれも礼を失しないよう・・・蛇足です。

こちら→連絡先へリンク

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[ 2009/02/02 10:35 ] その他 | トラックバック(-) | コメント(-)

放射線治療の手順(外部照射法)



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
外部照射は以下のような手順で行われます。

(1)固定具の準備
(中略)

(2)治療計画
放射線をどの部位に、どの方向から、どのくらいの量を何回に分けて治療するのかという治療計画をします。シュミレーターと呼ばれるX線透視装置やCTを使って治療部位を決め、がんに十分な放射線量があたり、がんの周囲の正常組織にあまりあたらないように放射線照射の方向を検討します。一方向からの治療のこともあれば、いくつもの方向から照射する場合もあります。CTで得られた画像を用い、3次元治療計画、強度変調放射線治療(IMRT)という照射方法にすることもあります。従来の放射線治療方法に比べると腫瘍により限局して放射線を照射することができる方法です。
どのような照射方法が適当かは腫瘍部の線量分布、周囲正常組織の照射線量、治療の目的、全身状態などを考慮して決定します。

(3)照射位置のマ-キング
照射方法が決まると、皮膚表面あるいはシェル表面にマ-キングをします。

(4)放射線の照射
毎日の治療は、体表面に描かれたマ-キングをもとに放射線治療技師により行われます。治療に用する時間は、治療室に入ってから出てくるまで10~20分程度で、実際に放射線が照射されている時間は数分です。

(5)治療の期間
通常月~金曜日までの週5日が治療日で土曜日、日曜日、祝日が休みです。何週かにわたって治療します。場合によっては週3日や週4日治療することもあります。どのくらいの回数を治療するかは、治療の目的、全身状態などにより異なります。1回や1週(数回)で終わることもあれば、2ヶ月もかかることもあります。1日に2~3回に分けて治療する多分割照射を行うことがあります。

(6)通院での治療
通院で治療できることが多く、国立がんセンター中央病院ではおおよそ2/3の方が通院で治療しています。入院して治療しているのは手術直後であったり、抗がん剤治療をあわせて行っていたりしているためで、放射線の副作用のために入院しなければならない方は少数です。今までどおり仕事を続けながら、治療をしている方もいます。

(7)治療期間中の診察
週に1~2回は放射線治療医の診察があります。治療効果や、副作用がどの程度であるかを把握することが目的で、治療開始時に決めた予定のとおりに治療を進めるかどうかを判断します。副作用に対しては薬を出すこともあります。必要に応じてX線検査、血液検査が行われます。
「国立がんセンターがん対策情報センター出展」

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[ 2009/02/01 19:58 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

放射線治療で癌を治癒させることが目的の治療



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
治癒させることが目的の治療(根治治療)

(1)放射線治療単独、場合によっては抗がん剤と併用して行う治療
臓器の形態や機能を温存することが可能な治療です。頭頸部がん、網膜芽細胞腫、悪性リンパ腫、子宮頸がん、肺がん、食道がん、前立腺がん、皮膚がんなどで行われています。

(2)手術の前、または後の治療(術前、術後治療)
手術中に散らばるおそれのあるがん細胞をできるだけ殺しておくためや、がんをできるだけ小さくして手術をしやすくしたりするために手術前に放射線の治療をすることがあります。手術後には手術で切除しきれずに残ったがん細胞を殺してしまい、再発の可能性を下げるために治療をすることがあります。乳がん(温存療法、乳房切除術後)、頭頸部がん、骨軟部腫瘍、食道がん、肺がんなどで行われています。

(3)手術後の再発に対する治療
手術をした部位から再発した食道がん、肺がん、頭頸部がん、乳がんなどでは、遠隔転移がなければ放射線治療で治癒する可能性があります。抗がん剤と併用して治療することもあります。再発したがんによる症状を緩和する目的でも放射線治療が行われます。

(4)全身照射
骨髄移植を施行する直前に、免疫力を落として移植される骨髄がうまく生着するためや、白血病などの再発を減らすために行います。1日で終了することもありますが、多くは数日にわたって行われます。最近は朝と夕方の2回治療を行い、3日くらいで終了する方法が多くなっています。

(5)術中照射
手術中にがん組織に放射線照射をする方法です。直接確認して確実にがん組織に照射することができ、がん組織周囲の腸管などの放射線に弱い組織を避けて治療ができます。膵がん、直腸がんなどで行われています。1回だけで終了します。通常の外部照射を追加することもあります。
(国立がんセンターがん対策情報センター出展)

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[ 2009/02/01 19:51 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)

放射線ががんを死滅させることができる理由



文藝春秋 2009年 02月号

独占掲載。尊敬していた筑紫哲也さん(↑)の壮絶な生と死の記録。
放射線ががんを死滅させることができる理由
放射線は、細胞のDNAに直接作用して細胞が分裂して数を増加させる能力をなくしたり、細胞が自ら死んでいく過程であるアポトーシスという現象を増強したりして細胞を死に至らしめます。放射線はがん細胞だけでなく正常細胞にも同じ作用をしますが、正常細胞はがん細胞よりは障害の程度が軽く、放射線照射前の状態に回復することがほとんどです。

放射線治療が果たしている役割以前は、我が国では放射線治療の対象は手術ができないほど進行した症例がほとんどであったことから、一般の人には「どうしようもなくなってから気休めにやる治療」とか「一時しのぎの治療」という認識のされ方をしています。実際には、放射線は以下にあげるように治すことを目的としての治療から、症状を和らげるための治療まで幅広い役割を担うことができる治療です。
(国立がんセンターがん対策情報センター出展)

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[ 2009/02/01 19:48 ] technical term | トラックバック(-) | コメント(-)
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